F-2戦闘機開発チームを率いていた神田國一氏が著した『F-2戦闘機開発』によると
開発作業は「基本設計」「細部設計」「試作」「社内試験」と納入後の「技術実用試験」に分けられるそうだ

そのうち「基本設計」では「準拠スペック」と「基本構想」の作成に入る
「基本構想」というのは機体の形状、構造、装備システムの構想を説明した文章や産メンズの作成と
その根拠となる計算書作成、空力特性のデータを求める風洞試験、複合材などの強度データを整備する試験を計画実施したとある

開発がスタートしてからの基本構想の作成というのはゼロから構想を練ることではない
大雑把な構想だった開発案を詳細にしていく為の作業ということ
つまり複座型の有無を検討するよな構想とは違うということだ

もちろん設計に入ってからの変更が無いわけじゃないが複座機種転換機の是非を論ずるような構想じゃないといこと
だからこそ無人機化を視野にという話も既に決まっていた

実際にF-2設計・開発の責任者だった人だから日本で最も戦闘機開発に詳しい人の著作で書かれたことだから根拠としては最高だろう
林氏が「軍事研究別冊」で従来の開発では使われない用語云々と指摘していた部分は
「基本設計」の部分に該当してその中の「基本構想」に該当すると考えられる
これはゼロから構想を練り直すという意味ではなく構想を説明した文章の作成だということ

いずれにしろ複座型の有無の検討がここでなされるということではないだろう