アメリカが戦後も続けていた「心理戦」とは 日本には今もその影響が残っている

日本人はなぜ自虐的になったのか(1)

終戦後、日本に上陸したGHQは日本に対して様々な「心理戦」を展開した。
心理戦とは、ごく簡単に言ってしまえば、日本人の価値観、思考をアメリカに都合の良いものにするための作戦で、実は戦時中からいろいろな形ですでに実行されていた。
ここまでを否定する人はまずいない。

実行された心理戦のうち、今日でもウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(以下、WGIP)に関する問題はしばしば議論の対象となる。
これも詳細は後述するが、要は「戦争で悪いことをしたのは日本人だ」という罪の意識を徹底的に刷り込むというプログラムのこと。

WGIPについては、評論家・江藤淳がアメリカの公文書で発見し、『閉された言語空間』でそれを明らかにしたことで、日本人がその存在を知ることとなった。
が、いまでもその影響力などについては見解が分かれているのだ。

WGIPとはどのようなものか。また、どこが論点になっているのか。

アメリカ、イギリス、カナダ、スイスの公文書を読み込んだ成果をもとに、
『日本人はなぜ自虐的になったのか―占領とWGIP―』を著した有馬哲夫・早稲田大学教授に、初心者でもわかるよう説明をしてもらった。


https://www.dailyshincho.jp/article/2020/07160605/?all=1