>>799
>核戦略において、SLBMやサイロ式、TEL式にくらべてALCMの持つメリットって何ですか?

別に航空機発射でも潜水艦発射でもいいが、西側ではレギュラスで途絶えた巡航ミサイルが70年代に復活した理由は戦略兵器削減交渉。
SALT I で米ソで保有する「弾道弾の数」に制限が加えられた。だからこの制限「外」の戦略核の投射手段として、弾道弾のMIRV化とともに実用化されたのがトマホークやAGM-86となる。なので。

>核戦争なら刺し違え上等で相手をぶっ殺す覚悟なんだからBMで良いじゃんと思うんですよね。

「核戦争なら」じゃなくて、始まる前にすでに条約で弾道弾が制限されてんのに「弾道弾を使えばいい」じゃイミフじゃん。
そして新STARTでは弾道弾の保有枠が決まっているのと同様に巡航ミサイルの保有枠もあるのだから、これを埋めるだけの巡航ミサイルは持っておかないといけない。

>脆弱性もあるし、ALCMの持つ「強味」が今一わかりません。

米空軍もそう思ってる。だから性能が良くても維持費が高いステルス巡航ミサイルAGM-129を2012年に退役させ、AGM-86の核弾頭型の延命だけやってる。それも2030年には寿命が切れるらしいが。

いまLMとレイセオンが後継ミサイルの開発をやってるけど、空中発射の射程3000キロとか、戦略核の他に全っ然使いみちが無いからね…。
これがポシャったら、長射程の核付き戦略巡航ミサイルは消えて、核付きのJASSMが60年代のスタンドオフ兵装みたいな扱いになるんじゃないか?