>>393
この部分か。

最後に、将来戦闘機ですけれども、日本の国産の戦闘機をつくりたいというお気持ちはもう重々わかります。
進藤委員も、そういう意見書を出されています。ただ、現実面で見ると、私は相当厳しいと思うのです。
30年前、アメリカの戦闘機メーカーは10社弱あったのですが、F−22の段階でロッキード・マーチンとボーイングの2社になりました。
これは共同開発です。今のF−35ライトニングは1社です。

ヨーロッパも、現状はF−35か、ユーロファイターで大体やっているのですが、次の計画を見ると、フランス、ドイツ、スペインが
FCAS(Future Combat Air System)という次の戦闘機システムの開発に乗り出す。一方で、イギリスはテンペストで、
これにはスウェーデンと、今回、イタリアが加わるということで、1国でやる国は1つもないです。

かつてと違って、相当コストもかかるし、リスクも高い。しかも、ロシアに加えて中国も相当技術がアップしていますから、
やはり現実には1国でできるような状況にはなくなってきているというのは、もう世界の趨勢だと思うのです。
ですから、このあたりはより現実的に、自国で開発するにしても、やはり国際共同開発を本当にきちんとチェックしていくとかやらないと、
お金だけかかって、実際、飛ばないというようなことになりかねない。そうすると、陸海空全体の部隊運用の大きなコストリスクになりますから、
このあたりはもっと現実的に考えていったほうがよろしいのではないかと思っております。
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「現実的に考えて」、日本が求めるような戦闘機作ってくれる(共同開発してくれる)国がどこにあるのかね?
フランスやイギリスは同じようなスペックの戦闘機を希望する国があるから共同開発が成り立つが、
日本の場合、F-3を欲しがる国は事実上存在しない。(少なくとも西側には)

一方で、開発するための技術やノウハウが絶望的に不足しているなら別だが、10年以上かけてコツコツと
積み上げてきた技術やノウハウもある。
これで日本主導の開発に踏み切れないなら、いったいいつやれと言うのかね?