車載レーザーでドローン撃退 防衛省が検討着手へ
時事通信 1/12(火) 7:06

小型無人機(ドローン)による攻撃の脅威が高まっていることを受け、防衛省は車両に搭載したレーザーによる撃退方法の検討に着手する。
車両に載せることで機動性を確保するのが狙いで、2021年度予算案に28億円を計上。 24年度にも技術を確立し、実用化を急ぐ考えだ。

防衛省はすでに18年度から、高いエネルギーを照射してドローンを破壊するレーザーの実用化に向けた研究を行っている。
21年度からは、車両に搭載できるよう「小型化」と「高い出力」を両立したレーザーの実証実験を始める方針だ。

さらに、電磁波の一種である「マイクロ波」でドローンを機能停止させる研究を継続するため、21年度予算案に5億円を盛り込んだ。
マイクロ波の装置は小型化が難しく、艦艇などに搭載することを想定している。

ドローンは低コストで入手が可能なため、テロリストによる悪用が懸念されている。
実際、18年8月にベネズエラで爆発物を積んだドローンによるマドゥロ大統領の暗殺未遂事件が発生。
19年9月にはサウジアラビアの油田施設がドローンによる攻撃で大規模な被害を受けた。

日本でも、15年4月に首相官邸の屋上に放射性物質を載せたドローンが落下する事案が発生。
中国が軍用ドローンの開発を加速させていることも念頭に、防衛省は対策を急ぐ考えだ。 
https://news.yahoo.co.jp/articles/96a097369ceedb129247a8e183f2bc1b646005e6