(前スレ808)
>とりあえずkindle Ultimateでμノベル版「北海の堕天使」が有ったんで入れたわ。
>続編の「凍てる波濤」は何か鋼鉄の咆哮みたいな超兵器合戦になってるんでこっちの方が好きだったり。

「凍てる波涛」の冒頭プロローグや巻末の年表及び戦闘経過では、この世界の対米戦とその顛末が語られていますが、
真珠湾奇襲から始まり日本軍の連戦連勝で快進撃を続け、ハワイも占領しその勢いで西海岸に上陸し、そのまま
東岸から上陸してきたドイツ軍と共に米軍を挟み撃ちして最後は原爆投下で降伏に追いやりました。

基本史実の対米戦の裏返し版なのですが、冒頭の真珠湾奇襲にしても史実では打ち漏らした燃料タンクや港湾施設も
二次三次攻撃で徹底的に叩き潰し、ハルゼーとエンタープライズも集中攻撃で海の藻屑に。

強大な米国を完全勝利で打ち破った事で、国民やマスコミは浮かれっぱなしですが、前作の主人公はこれらの勝利は
決して必然ではなく、途轍もない幸運と偶然が続いただけに過ぎないのに、誰もそれを理解せず諫めもしないと嘆きました。

実際、特殊な濃霧でレーダーが妨害されて米艦隊同士が同志打ちを演じた挙句に大損害を出したり、連戦連敗で
追い込まれた米国が持てるリソースの全力を投じて生産/編成した一大反抗艦隊も、ハワイ沖に集結させた大船団が
折悪しく発生した超巨大台風の直撃を受けてほぼ全滅。

こうして日本軍との大決戦前に戦わずして最後の主力艦隊と兵団が文字通り壊滅してしまった米海軍は戦力が枯渇し
再建の余力も無く、ハワイ陥落を経て本土上陸を許す事となりましたが、日本軍の大型艦損失は終戦間際に潜水艦に
沈められた重巡が1隻のみと言う圧倒的なワンサイドゲームに終わりました。

当時PC版の無印太平洋の嵐をやっていましたが、1ターンごとにセーブし好みの結果や気候が出るまで延々リセット
し続けたらこういう展開になるよなと。 その意味では「途轍もない幸運と偶然の連続」という発言もメタな物だなと(w