>>779の続き

登場当初からキモ系二枚目として様々なオーガニック的台詞を連発し、半ばネタキャラ化していたジョナサン・グレーンだったが、この回でマザコン属性を
持ち合わせていることを明らかにし、さらに煽りのプロとしての本領をも発揮した。

セリフ回しや迫真の演技によって、たかがクリスマスプレゼントごとき、と笑うに笑い飛ばせない生々しさを醸し出している。
自分は息子を愛していると確信し上から目線がにじみ出ていたアノーアも、それが独りよがりの思い込みでしかないことを思い知らされ、打ちのめされる
(この辺は「(親が)勝手に思ってるだけの思いなど、子供に通じるわけがないだろう!!」という台詞にも強く出ている)。
なお、この出来事は、後々の物語に大きく響いてくる。

名台詞に事欠かないブレンパワードの中でも屈指のオーガニック的名台詞だと、ファン内外からの認知度は高い。

余談
キリスト教圏である欧米諸国ではクリスマスは家族で過ごすのが常識となっており、それを子供一人で過ごさせるのは育児放棄に等しく、下手をすれば親権の
停止すらあり得る大事である。 日本で言うなら正月や誕生日に、お年玉やプレゼントも忘れて、子供を一人ぼっちにさせている、と言えばその重大性がわかるだろうか。

またセリフを見れば11歳が抜けているが、これはアノーアがブリッジに飾っていたカードを「ジョナサンが10歳の時にプレゼントしてくれた」と記憶している事から、
恐らくそのカードがきっかけとなって、11歳のときには忘れずクリスマスを祝ってもらえたのだろうと推測されている。
11歳のジョナサンがどれほど喜んだか、翌年もどれほど期待したか、そして12歳の時にまたしても裏切られたジョナサンの気持ちは、察するに余りある。
(続く)