週刊文春デジタル
〈冬コロナ緊急事態〉〈独白120分〉西浦教授 「2月に感染爆発が来る」「東京は無策だった」
2021-01-07 05:002

「菅義偉首相は一月四日、東京・埼玉・千葉・神奈川の一都三県を対象に、
緊急事態宣言の再発令を検討すると表明しました。
しかし感染症の対策は早く打てば打つほど、対策期間も短くて済むもの。
それを考えると政府はもちろん、一日千人を超す感染者が出るまで
目立った対策を打たなかった東京都も、明らかに判断が遅いと言わざるを得ません」
こう断じるのは、京都大学大学院医学研究科・西浦博教授(43)だ。

西浦氏は理論疫学者。第一波の際には厚労省クラスター対策班の
メンバーとして「感染拡大を防ぐには、人と人の接触を八割減らすことが絶対必要」と主張し、
“8割おじさん”の名で知られるようになった。
以降も数理モデルを駆使し、緊急事態宣言が解除された後の昨年六月上旬には
「七月中に都内の感染者数が一日百人以上になる」と“予言”。
第二波の襲来を的中させている。
さらに、小誌七月三十日号では「第三波は必ず来る」と述べ、
いち早く秋以降の第三波の襲来に警鐘を鳴らしていた。