>>804の続き

・mRNAワクチン
mRNAワクチンは、ウイルスの表面にあるスパイクたんぱく質を作るための遺伝情報を伝達する物質、「mRNA」を使います。
人工的に作って注射で投与することで、体の中でスパイクたんぱく質が作られ、それを受けて免疫の働きによって抗体が作られます。
新型コロナウイルスの感染が広がる前には実用化されていない新たな技術で、開発にかかる期間が従来のワクチンより大幅に短縮できるのが大きな利点になっています。
新型コロナウイルスでは、アメリカの製薬大手、ファイザーが作ったワクチンの投与が始まったほか、別の製薬会社、モデルナのワクチンも
最終的な臨床試験で高い効果を示したとしています。 日本国内でも、製薬大手の第一三共が、開発を進めています。

・DNAワクチン
ウイルスの表面にあるスパイクたんぱく質のDNAを人工的に作り出して、ワクチンとして接種します。
投与されたDNAは体内の細胞の中で核に入り込んでmRNAを作りだし、そのmRNAによってスパイクたんぱく質が作られることで、抗体が生み出されます。
大阪大学発のバイオベンチャー企業、アンジェスのワクチンはこの種類で、国内では最も早く、実際に人に投与して安全性や有効性を確認する臨床試験を始めています。

・ウイルスベクターワクチン
ウイルスのスパイクたんぱく質を作る遺伝子を、無害な別のウイルスに組み込んで、そのウイルスごと投与するワクチンです。
無害なウイルスが細胞に感染して、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質を作りだし、抗体が作られます。
イギリスのオックスフォード大学と製薬会社のアストラゼネカのワクチンはこの種類で、数万人規模に対して行われた最終段階の臨床試験で高い有効性が示されたとしています。
日本国内でもバイオ企業のIDファーマが開発を進めています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201208/k10012753471000.html

12/22時点での主なコロナワクチン開発状況一覧
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