大前提として、F-2開発の主導がアメリカになった背景には、貿易摩擦の最中にエンジン単体だけを売って、敵に塩を送るようなアメリカ側企業が見込めなかっただけ。
当時の日本には戦闘機用EGが作れなかったからね。

東芝のCOCOM違反は、確かにエンジン供給に悪影響を及ぼしたかも知れないが、アメリカは1986年末には密告で知っており、すぐ日本政府にも知らせている。
時期的に同じだったので、日本側がアメリカに忖度したような形に見えるし、実際に多少は影響を及ぼしたかも知れないが、実は影響は限定的なものなんだよ。

少なくともアメリカにとっては、これは重大な政治案件であって、経済に絡めて有効に利用しようなどと、余裕をみてられるような状況ではなかったんだ。