国会質疑では、原発事故でFFOSを使用しなかった理由については、こう答弁されている。
「FFOSの方につきましては、地上装置とのデータリンクというものが万一途絶をしたというような場合に、
直ちにエンジンを停止して降着をするという構造になっておりまして、これは二次災害といったようなことを
考えますと、被災地における情報収集については不向きであるというのが当時の検討結果でございました。」

しかしこれは、事実なのか疑わしい。UAVの運用中にデータリンクが途絶した場合に、発進地点に帰還させる
機能は、市販の数万円のUAVにも搭載されてる。

中国軍は敵軍のUAVへの対策として、電波妨害する装備を複数開発している。観測用UAVが電波妨害を受ける度に
前線に降着していては、使い物にならない。
https://www.ssri-j.com/MediaReport/CUAV/CUAV_201x.html

FFOSを使用しなかった理由について、別の理由が述べられている資料がある。
http://www.iadf.or.jp/document/report/H23-chosa-hokokusho.pdf
「自衛隊のFFOSは演習場での運用実績しかないため、運用上の信頼性が不十分との判断で投入されなかった。」
FFOSを使用しなかった実際の理由は、これだったのではないか。

FFRSを、原発のモニタリングで運用可能にするには、原発の敷地内で運用する前に、原発周辺の山野での
モニタリングで運用実績を積んでおく必要があるだろう。