さて、多分大河では大半というかほぼ端折られるであろうこの時代の幕府の対外対応というか日米修好通商条約周りにおける諸々のお話をいくつか


アメリカ政府から派遣されたハリスだけど、彼の役割は修好通商条約の締結は勿論だけどもう一つ重要な目的があったりする
ペリーが結んだ日米和親条約にあった日米での貨幣交換率の是正を行う事がそれで、この日米和親条約では日本側が
「は?我が国の一分銀は名目貨幣でありまして1両の1/4でありますから1両が4ドルに相当する以上そちらの1ドル銀貨と同価値でありますが?」
という理屈を盾に1ドル銀貨の1/3の重さしかない1分銀が同価値という事になっていて、
このまま交易を開始したらアメリカの銀が日本に流れる一方ではないかー!な事になってしまうからアメリカとしてはなんとしてもこれを通商条約にまで持ち越す訳にはいかなかったから

まあ開国以前の対オランダとか対清でも大体似たような感じ(この二国の取引で使われるのは基本銀ではなく銅だったので左程問題にはなっていない)だったので、
「対外貿易では日本ばかりが一方的に儲かるド畜生条約を結んで当然押し付けて当然」みたいな意識があったのかもしれないけど