高出力のレーザー兵器開発を目指している米軍。高出力であればあるほど、より短時間、
より遠くにそして高い攻撃力を確保できるのですが、300kWという高出力レーザー開発に
関してゼネラルアトミック及びボーイングは米陸軍と開発契約を受注したと発表しました。

この手のレーザー兵器に関しては亜音速の巡航ミサイルなどを撃墜するには300kW〜
600kWは必要とされています。
現在、アメリカ軍では装輪の装甲車に対して50kWクラスの短距離移動式レーザー防空
システムの開発を行っています。

しかし、プロジェクトに近い関係者によると、50kWのレーザーシステムの出力を満たすこと
が難しく、熱や冷却の処理に大きな課題があるとしています。具体的にはレーザーシステム
に入力されたエネルギーの約3分の2がレーザーではなく『熱』に変換されてしまうという
問題です。アメリカのノースロップ・グラマン社が開発したレーザーモジュールについても、
レーザーの試験で相次いで火災が発生するという問題があり入札から撤退しているとのこと。

レーザー兵器は現在、特に高出力になればなるほど放熱の問題、電源回りの問題があり
ます。このような問題から米軍の高エネルギーレーザー兵器の開発が大きく遅れている
とのことです。
ジェネラル・アトミクス社とボーイング社の声明では、まずは試作機を開発するための準備
を進めている段階だとしています。
https://zapzapjp.com/58639997-2021-10.html