意外に思うだろうけれど、イングラムのような短機関銃に求められているのは精度の良さではなく、ある程度はバラける、言わば精度の悪さだから良いんだよ。
アメリカは塹壕戦に散弾を持ち込んで成功したけれど、これは弾幕を張るためではない。散弾は点ではなくパターンで当てられるから、咄嗟の射撃で命中させ易いんだ。

しかし塹壕ならまだしも、トンネルラットや室内戦では散弾でも会敵距離が近過ぎて、充分にパターンが広がらない事が多い。ソウドオフですら足りない程だ。
イングラムなど回転の速い短機関銃は、精密射撃には向いてないが、指切りで点射すれば、そのパターンは散弾より更に広がるので、狙いを付けなくても当てられる。

要するに、超至近距離戦用の散弾として使う分には、精度が悪くて弾が散らばるのは好都合だし、コンパクトなのもそうした用途を想定してのこと。
要は向き不向きの問題だ。精密射撃をしたいなら、イングラムではなく、何かしらのピストルカービンでも用意すれば良い。そもそもフルオートで撃たんだろ。
精密射撃なら。