>>705
(続き)
村田製の電池事業は17年にソニーから買収したことで本格的にスタートした。ソニーが1991年に世界で初めて
リチウムイオン電池を量産した福島県郡山市の工場は現在、村田製の生産子会社の東北村田製作所だ。
蓄電システムなどに活用される発火しにくい高性能電池の「FORTELION(フォルテリオン)」などを生産している。

電池事業自体は買収後も赤字が続いている。旺盛な需要に対応するために増産投資がかさんでいるのが理由の一つだ。
また、全固体電池などの新製品の生産立ち上げなども重荷になっている。中島規巨社長は28日の決算説明会で
「(黒字化は)少し先送りになる。受注が旺盛で一定の増産投資が必要だ」と説明した。
電池事業の黒字化は22年3月期に達成する予定だった。

村田製は21年3月期にリチウムイオン電池の販売戦略を大きく転換した。これまで主要な供給先の一つだった
競争の激しいスマホ向けを縮小し、電動工具などのパワーツールやウエアラブル端末向けを重点的に広げる戦略だ。
中島社長は「赤字額は大幅に縮小し、戦略は間違っていない」と強調する。

同社が28日公表した22年3月期の業績予想(米国会計基準)は、純利益が2400億円と2期連続の最高益を見込む。
MLCCや通信部品などの主力事業は高速通信規格「5G」向けや電動化の進む自動車向けなどで好調が続く。
さらに全固体電池が軌道に乗れば、次の成長局面が見えてくる。
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全固体電池の他に、全樹脂電池というものも登場してくるようだな。
新しいバッテリーがどんどん出てくるのは良いが、大量生産を視野に入れた時の原材料の確保が気になるところ。