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今日の朝日の記事だと高松クレーターは隕石衝突跡説には露骨に否定的。

隕石?カルデラ?「見えないクレーター」が生んだロマン (朝日 6/16)
(前略)仮説と違っていたのは、くぼみを埋めていた地層の中身。砂利の層は薄く、大半は軽石のような火山性の岩盤だった。
水は岩の隙間に詰まっている状態で、一度に大量にくみ上げられない。報告書は「渇水用の水源として期待できるものではない」と結論づけた。

県民は落胆したが、報告書にはこんな記載もあった。 「岩盤地下水の利用としては(中略)温泉が候補として考えられなくはない」――。
渇水対策となる1日十数万トンもの水量は取れないが、水脈を掘り当てれば、温泉に使える程度の水は出てくるだろう、という内容だった。

それから約四半世紀経った現在、クレーターの北西部付近にあたる高松市の県道を車で走ると、大きな看板が目に飛び込んでくる。
「高松クレーターの湯 天然温泉きらら」 クレーターと地下水の存在を報道で知った地元住民が、実際に温泉を掘り当てたのだ。

当時、この場所に倉庫を持っていたクレーン会社の社長が掘ったところ、地下約300mで源泉が湧き出た。
2001年に開業し、一枚岩をくりぬいてクレーターを模した浴槽も置いた。「きらら」は、光りながら落ちてくる隕石をイメージして名づけたという。

ただ、「隕石説」は根拠に乏しいとされている。 04年、高松クレーターを隕石跡として国際データベースに登録する動きがあったが、証拠不十分として見送りに。
現在は、約1400万年前の火山活動によってできた「カルデラ」だったという説が有力だ。

噴火でくぼみができ、その際に発生した大量の火砕流に含まれる小石や火山灰がたまり、くぼみは地下に埋没したとされる。
同時期には広い範囲で火山活動が活発化しており、愛媛の石鎚山や紀伊半島にも同時期の地下カルデラ(コールドロン)がある。

それでも、隕石説をあきらめきれない人は少なくない。 
「きらら」の森川元國店長は「隕石だと考える方がロマンがあっていいな」。地下の見えないクレーターをめぐる熱気は冷めそうにない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0f892b2a876d8167025e2737d17fad3df320d34