>>810
細菌戦に関して言えば石井四郎軍医中将という人物の強烈な自己アピールにより
実際には大した効果が見込めないにもかかわらず強行されたもの。
関東軍防疫給水部(満州第七三一部隊)が行ったとされる細菌戦をいくつか挙げると
*ノモンハン戦時にホルステン川に腸チフス菌を投入
*1940年末に杭州〜寧波で航空機によりペスト菌を投下
*1942年夏の浙贛(せっかん)作戦中の虫や小動物を使ったペスト菌による汚染、チフス菌の水源への投入
等々事例があり、サイパンでも使用が計画されたが派遣要員が全滅したため不発となる。
ちなみに効果はいずれもほぼ無かった。
一方化学戦に関しては比較的頻繁に行われており、1938年から数十回の戦例報告がある。
しかしこういった動きを米軍は把握しており、ルーズベルト大統領が演説で日本に警告したこともあり
43年には細菌戦・化学戦共に行われなくなった。
結局中国戦線で毒ガスと細菌が使用されたのは米英の報復能力の高さやソ連の対日参戦を恐れた一方で
中国軍には報復能力が皆無に等しかったからと言える。