このところ品薄となっている尿素だけでなく、マグネシウムや希土類、リチウムなど
必須原材料の需給も非常事態に陥っている。

マグネシウムは、自動車用鋼板・建築資材・電子製品に欠かせない材料だ。
中国が全世界の供給量の約90%を占めるが、韓国はすべて中国から輸入している。
中国政府が今年9月から電力不足を理由にマグネシウム生産量を規制して価格が
急騰、品薄になっている。

韓国が尿素・マグネシウム・希土類など必須原材料の需給難に直面しているのは、
中国に対する輸入依存度が高すぎるためだ。希土類を原料とする永久磁石は86.2%、
水酸化リチウムは83.5%を中国に頼っている。
韓国貿易協会が国内輸入品1万2586品目を分析したところ、中国の比率が80%以上の
品目は1850品目に達したという。

永久磁石は電気自動車のモーターをはじめ、テレビなどの情報技術(IT)製品やミサイ
ルなどの最先端機器に広く使われる中核的な素材だ。
中国政府は今年9月末、希土類の中でも埋蔵量が少ないことから重希土類を生産する
企業3社を統合した。世界の供給を独占し、価格を統制しようという意図だと見られる。
それ以降、希土類の価格は急騰している。10月22日に1キログラム当たり
約15万9000円だったテルビウムは、今月5日に約17万3000円にまで上がった。

酸化タングステンも中国への依存度が94.7%に達する。仁荷大学のカン・チョング招聘
(しょうへい)教授は「半導体・バッテリー・バイオ医薬品・希土類は今年上半期、米国が
サプライチェーンの状況把握に努めた4大核心品目だ」「希土類は米国では国防部が
担当している」と話す。このほか、プロパンとブタンの米国産比率も90%を上回る。

日本との確執で国産化や輸入国多様化を推進した、いわゆる「輸出規制3大品目」のうち、
フォトレジストとフッ化ポリイミドも依然として全輸入額の80%以上を日本に依存している。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2021/11/06/2021110680018.html