さて、今週の大河の前にお話しを一つ
前回「俺に将軍になってくれって言うなら好きにやらせてもらうぞ!」と言って将軍に就任した慶喜だけど、
幕府の制度会改革を本当に好き勝手やり始めます。
やった期間が短すぎるため知名度は低いですがこれを慶応の改革といい、

1.これまで高級官吏が決定していた幕府の運営に対して将軍の権限を大幅に強化
 慶喜体制の幕府は高級官吏の合議制から将軍からの完全ワントップダウン体制に
2.老中は従来の複数人いた体制から既存の陸軍局・海軍局に加え新たに会計局・国内事務局・外国事務局を創設(これを五局制という)してそこの総裁に従来の老中を置き
 その上に従来の老中首座を据える事で事実上の内閣制度を導入する
3.家茂時代から行われていた横須賀造船所建設等のフランスとの関係強化路線を継承
 フランスから軍事顧問団を招聘して幕軍に西洋式軍制を徹底的導入
4.旗本の軍役を廃止(銭納をもって代替させる)し、それに伴い指揮系統を再整備して
 幕府直轄軍の大幅な強化を進める

という幕府の体制そのものを強力な中央集権国家体制に移行させるのが目的です。
一方でこうした大改革によって極一部を除いた既存幕閣は当然としていきなり大鉈を振るい始めてビビった佐幕派の公家、会桑などとも軋轢が起こり、
慶喜政権を支持するのはほぼ孝明天皇一人だけという状態に。
孝明天皇の支持という絶対的な政権基盤を持って慶喜は自らの改革をゴリ推ししようとするのだが…