>>424
アフガニスタンは部族社会で、地方ごとに部族単位でまとまって生活しており、いわばその部族の領土とは言えないまでも縄張りのようなものがある。
タリバンもそうだが、政府系の部族組織もそれぞれが民兵を抱えており、内戦中はそれらが被害を巡って離合集散して互いに争っていた。

(もう解体されたが)現政府軍は、ある程度そうした各部族の軍事組織を横断してまとめられた組織で、各地の地元有力者からは距離をおくようにしている。
これは地方の軍閥化を防ぐためで、駐屯地の軍人は意図的に地元出身者を避けて集められ、地元出身者は別の場所をわざわざ選んで配備していた。

そのため地方に配備された軍人は、自分とは無関係な部族のために戦おうとはせず、また部族の族長などの地方有力者も、そうした軍人を信用せず助けもしない。
タリバーンはそこへ付け込み、地元有力者を懐柔して都市を取り込む一方、駐屯軍に対しては武装解除と投降ないし撤退を呼びかけて無血占領を繰り返した。