「わたし出たるわ」安倍氏にタンカ 高市氏“総裁選出馬”への舞台裏語る

――態度表明を前に安倍前首相とどんな会話を?
菅総理の任期は今年の9月まで。その後に総理には、
私はやっぱり安倍晋三さんだと強く思っていた。
2月から安倍さんの部屋に通い詰めて、勉強会を何度もやってきた。
再々登板する際の「ニュー・アベノミクス」等の政策を打ち立てて出てほしいと思って。
昨年末以降、「そんだけ元気になったんだから(次の総裁選に)出ますよね?」と言い続けてきた。
でも(安倍さんは)「自分があんな辞め方したあと、やってくれてるのに申し訳ないから」と。
義理人情で「菅総理を応援せなあかん」ということだった。
7月下旬に最後の確認をした。しつこく「0.1%も出ないですか?」とかきいたら、
「もう絶対、出ないから」と言われて。
「これまで積み上げてきた政策をどないするんですか?」と尋ねたら、
「高市さん、発表すりゃいいじゃん」と突き放されるように言われた。
思わず「ほんなやったら、私、出たるわ」と啖呵(たんか)を切ってしまった。
――安倍前首相から黙認を得たと?
そりゃ、安倍さんにきいていただかんかったらわからんことですけど。
まあ、とめられもせんかったし、勧められもせんかったです。
――総裁選、どう戦う?
ずいぶん長いこと私は無派閥だったから、ナニ派ということにこだわらず、
いろんな政策で共鳴する方に、まずはお電話でお願いしたり、お会いしてみたいなと思っている。
地方票が一番困ってまして。菅総理と岸田前政調会長は去年の総裁選に出ているので、
(支持を呼び掛ける際に参考にできる)全国党員名簿をお持ちだ。私は持っていない。
自民党の野田毅選対委員長には「(公約をまとめて)選挙公報のようにして
党本部から一括で送ってくれるとうれしい」とお願いしておいた。
もう一つ、菅総理が一生懸命コロナ対策も含めて様々な課題にお取り組みだから
「菅総理のご負担を少なくしてほしい」と申し上げた。