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概要
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の出現は,現在のワクチンの有効性に疑問を投げかけている。
懸念されている既知および将来の亜種による感染や、プレエマージェン トのサルベコウイルス(将来、ヒトに病気を引き起こす可能性があるもの)による感染を予防できるワクチンがあれば理想的である。
ここでは、BNT162b2メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンを接種した重症急性呼吸器症候群コロナウイルス1(SARS-CoV-1)感染者に、強力なクロスクレード・パン・サルベコウイルス中和抗体が誘導されることを示すデータを提供する。
この抗体は高レベルかつ広範囲であり、既知の懸念される変異型だけでなく、コウモリやパンゴリンで確認されている、ヒトに感染する可能性のあるサルベコウイルスも中和することができる。
これらの知見は、汎サルベコウイルスワクチン戦略の実現性を示すものである。
(シンガポール国立研究財団および国立医学研究評議会の助成を受けています)