敵艦隊を撃滅することが、戦っている当事国共通の目的だったら、二つの艦隊が射程内で出会わないと話にならない
速いほうが有利と言うが、劣速な敵艦隊を振り切って走ってても艦隊決戦は成立しないから、敵艦隊撃滅の目的不達成

上に書いた通り、優速が有利なのは、戦う気がない敵艦隊に追いついて砲戦を挑むか、逆に自分に戦う意志がない時に、戦いたい敵から逃げる場合
優速側だけが交戦・避戦を選択できる

アメリカ戦艦は、太平洋を押し渡って日本に侵攻してくる側だから、グアムでもフィリピンでも決まった目的地がある
長大な航続力でひたすら進んで来て、日本艦隊に妨害されたら、凌駕している攻防力で勝利する
目的地は動かないので速度の優先度は低い

日本艦隊は優速なので、アメリカ艦隊と戦う戦わないという選択権はある
しかし攻められる側が戦わないと、アメリカ艦隊は無傷でグアムなりフィリピンなり、または日本本土に到達するだけなので、日本には戦う選択肢しかない
攻防走を同時に満足させることは不可能だから、攻防の戦艦と、走の巡洋艦に哨戒させる組み合わせしかない

で、日本の前哨勢力に避戦オプションを与えず撃攘するために、アメリカは当初35ノットという超高速レキシントン級整備に動いたと
その点、30ノットという中途半端な速度の日本の巡洋戦艦の位置付けは非常に曖昧
戦艦には攻防で勝てず、速度では巡洋艦に追いつけない