日本人は1人当たりGDPで他国に抜かされまくる現実を知らない(東洋経済オンライン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/87bc346c8a4a75eb571b2c819f8ff30a5fac7dbc?page=1

1人当たりGDPで見ると、日本は世界第24位。10年前と比べてさえ、順位が大きく下がってしまった。
しかも成長率が低いので、さまざまな国に抜かされていく。

かつて日本が先進国になろうとする1960年代の中ごろ、日本人は謙虚だった。
その謙虚さを取り戻し、なぜ日本がこのような状態になったかを理解する必要がある。

日本の国際的な地位の低下が問題とされている。
これを測るためのデータとしてよく使われるのは、国民1人当たりGDP(国内総生産)だ。

IMF、WEO(国際通貨基金、世界経済見通し)は、「先進国」(advanced coutries)というグループ分けをしている。
そこには、40カ国・地域が含まれているが、2021年の1人当たりGDP(市場為替レートによるドル表示)において、日本は4万0704ドルで、世界第24位だ。

世界第1位のルクセンブルク(13万1301ドル)に比べると、3分の1以下にすぎない。
アメリカ(6万9375ドル)の58.7%、アジア第1位シンガポール(6万6263ドル)の61.4%でしかない。
ドイツ(5万0787ドル)、イギリス(4万6200ドル)に比べても低い。
(中略)
日本の地位は、しばらく前までは、もっとずっと高かった。
1人当たりGDPで、2000年にはルクセンブルクに次ぐ世界第2位で、第5位のアメリカより8%ほど高かった。

アベノミクスが始まる直前の2012年には、順位が低下したとはいうものの、世界第13位。
第10位のアメリカの95%だった。第20位のドイツより12%高かった。
つまり、いまほどに国際的地位が低くなったのは、アベノミクスの期間のことなのである。

こうなったのは、第1には円安が進んだからであり、
第2には、世界が成長するなかで日本が成長しなかったからだ。

自国通貨建て1人当たりGDPの2000年から2021年の増加率をみると、つぎのとおりだ。
日本が4.6%、アメリカが91.0%、韓国が188.0%、イギリスが78.5%、ドイツが64.2%。
したがって、時間が経てば、日本は他国に抜かれていくことになる。