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ハイブリッド戦争の特徴
 欧米でハイブリッド戦争、第4世代戦争と呼ばれ、ロシアでは次世代戦争と呼ぶ戦争形態について、比較的良くまとまった記事が存在する。
ラトヴィア国防アカデミー/セキュリティ・戦略研究センター所長 Janis Berzin? の書いた「The New Generation of Russian Warfare」(2014/03)である。
https://www.aspenreview.com/article/2017/the-new-generation-of-russian-warfare/
またAsymmetric Warfare Groupが「Russiann New Generation Warfare Handbook」も参考資料としてまとめてみたい。

「The New Generation of Russian Warfare」ではハイブリット戦争は、戦わずに勝つ という孫子の教えに基づくとしており、従来の戦争とは後述のような差異と変化があるとしている。
現代ロシアでは主要な戦闘空間が心理的なものだと考えている。
その為、ハイブリット戦争は兵士や兵器の優位性を達成し、敵の兵員、市民を道徳的かつ心理的に追い込むべく、情報と心理戦で支配することを指向する。
それは強力な軍事力展開の必要性を減少させ、さらに相手の政府が軍隊や市民を犠牲に供するように仕向ける。
さらにロシアは戦争が開戦から終戦という限定的なものではなく、永久的なものであると認識し、恒久的な敵の存在を示している。
その敵は西洋文明であり、その価値観、文化、政治制度、イデオロギーなのである。