さらに現在の各国の特色を無理やり簡潔にまとめると、こんな感じではないだろうか?

中国:三戦⇒積極的に機会を作為しつつ混乱醸成下で既成事実化(実行時は隠さない)
露国:次世代戦争(ハイブリッド戦争)⇒多数の機会の種を撒きつつ機会があれば混乱醸成下に既成事実化
(実行時でも混乱拡大を作為)
米国:MDO⇒複数領域からアプローチし表立った行動で機会をつぶして回る(恣意的な抑止)

※実は、MDOは、MDBがなくとも実施可能ではなかろうか??
 小型有力な戦闘力をあちこちに投入でき、さらに場合によっては相手国に直接侵入せずに直距離兵器や電子/サイバー/宇宙から支援/攻撃/恣意する態勢を組めるので、相性は非常に良いと思いますが、MDOが成功している間は、実質的なMDBの出番はないのです。
ただMDBが出来る体制を組むという事は、間接的な介入で強力な抑止力を展開できるようになるので、その意味では必要ですが…
従来ドクトリンの改良でも出来ると思うのです…
ただTRADOCが言っているようにMDBに関する議論がMDOに行き着いた事を成功とみているように、MDOを確立する為の前段階として必須だった可能性もあり…
結果、MDBが大した意味がないとされても、そのおかげでMDOが成立出来るのなら、それでも良いのかもしれません。

 一部の記事では陸軍はMDOを統合軍ドクトリンへの吸収を希望している模様(陸軍だけでは手に負えない)。
海軍の方もMDOには理解を示しているようです…
太平洋における航行の自由作戦とかMDOの文脈に組み込む事ができる=フロムザシーが挫折した今、クロスドメインや武器分散も戦術的ドクトリンにすぎず、
よりどころとなる戦略/作戦ドクトリンを探しているのではないか?
と個人的に推測しています。MDOフォースの演習をインドシナ、東シナ海で繰り返すような記事も見かけました。

さて、空軍はどうするのでしょうか???