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ロシア軍「衝撃の弱さ」と核使用の恐怖──戦略の練り直しを迫られるアメリカ
Shocking Lessons U.S. Military Leaders Learned by Watching Putin's Invasion
2022年3月3日(木)18時56分

■ウクライナ侵攻の最初の3日間でわかったことは、ロシア軍が西側の脅威にはなりえないほど弱かった

■ロシア本土から完全な準備を整えて侵攻したロシア軍が、隣接する国でわずか数十キロしか進めなかったことに唖然とした。
 ロシア政府が自国の戦力を過大評価していたという説明しかない

■最初の24時間で約400回の攻撃を行い、15の司令部、18の防空施設、11の飛行場、6つの軍事基地を攻撃

■ウクライナの地上防衛隊と戦闘機が前進するロシア軍部隊を攻撃し、予想外の勝利を収めた。

■「国の占領を意図しているならば、破壊できる民生用のインフラは限られている」と言う。
 また、ウクライナはロシアの一部であると主張する以上、モスクワはウクライナ国民を
 あからさまに直接攻撃することはできない

■ウクライナに侵攻しているロシア軍の規模は総計15万人。
 米情報筋は、戦闘が始まってから3日後に、ロシア軍は1日に約1000人の死傷者を出している

■米情報機関の初期分析では、ロシア軍は1万1000個の爆弾とミサイルを撃ち、うち照準点に
 命中したのは820個で、命中率は7%程度だった(2003年の米軍のイラク侵攻では80%を超えた)。

■ロシア軍の弱さが分かったことで、長期的には、アメリカは戦略と資源投入の優先順位、
 さらには世界における指導的地位の保持に至るまで、根本的な見直しを迫られる。
 防衛費の拡大や欧州の地上部隊の強化は必要ではないことも明らかになった。