「金星の雲に生命体が存在しうる」との仮説が示される
2021年12月28日
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/12/post-97750.php
<濃硫酸の酸性雲で覆われた金星で生命体が生存可能な空間を
 雲のなかにつくりだすという仮説が発表された>
主に二酸化炭素からなる厚い大気があり、表面温度が平均460度となる金星は、
濃硫酸の酸性雲で覆われた極めて過酷な環境だ。
しかしこのほど、「理論上、金星の雲に生命体が存在しうる」との説が示された。

<金星では生成されないはずのアンモニアが検出された>
米マサチューセッツ工科大学(MIT)、英カーディフ大学、英ケンブリッジ大学の研究チームは、
金星の酸性環境を中和し、生命体が生存可能な空間を雲のなかにつくりだす化学経路を特定し、
これに基づく仮説を2021年12月28日付の「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」で発表した。
金星の大気には、酸素がわずかながら存在し、水蒸気が想定以上に多く、
球状の硫酸の液滴とは異なる非球状の粒子が存在するといった不可解な異常が長年観測されてきた。
なかでも最も不可解なのは、1970年代にソビエト連邦の金星探査機「ベネラ8号」や
アメリカ航空宇宙局(NASA)の「パイオニアビーナス探査機」によって暫定的に検出された
アンモニアの存在だ。アンモニアは金星での既知のいかなる化学プロセスでも生成されない。

<生命体がそこに存在し、生息環境を変えているかもしれない>
雲にアンモニアがあれば、これが硫酸の液滴に溶けて生命体が生存可能な状態に中和する。
その結果、雲の酸性度は、一部の生物が生息する地球の極限環境と変わらなくなる。

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わしもphpでしかwebアプリ書けないので共感する