> 軍隊にはその地位を示す証として階級章があるが、昔聞いた米陸軍の階級章の由来について紹介してみたい。米陸軍階級章のモチーフとなったのは柏の木だそうで、米国では柏の木は落葉広葉樹であるが冬でも枯れ葉が落ちず新芽の出る春まで枯葉が枝に長く残ることから運気の良い木とされている。(略)
> 米陸軍の兵・下士官の階級章は柏の木の根を、少尉から大尉の尉官の階級章は柏の木の幹や枝を、少佐・中佐の階級章は柏の木の葉を象徴すると言われる。
> 大佐の階級章は鷲で将軍の階級章は星であるから、兵・下士官が大地にしっかりと根を張り、尉官が幹や枝を大きく伸ばし少佐・中佐がそれに葉を繁らせ、大佐たる鷲が生い茂った柏の木に宿って周囲を見渡し、将軍たる星が天空から大きく睨みを効かすという意味であろうか。如何にも世界規模での覇権確立を願う米軍らしい発想だと思える。
「階級章の意味」第15普通科連隊長(善通寺) 1陸佐 廣塚雅史
「自衛隊ニュース」2007年10月15号