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 人口1500人足らずの東引島は馬祖列島の一部で、福建省の沖合いに位置する。
島内に空港はなく、フェリーかヘリコプターでしかアクセスできないが、
軍が駐留している。PLAが通常、軍用機を送り込むルートからは数百マイル北に位置する。

 東引島の首長である林徳建氏は、機体がかなり低空を飛行したことで
「住民にパニックが広がった」と話す。

 台湾軍が支援するシンクタンク、国防安全研究院の研究員である蘇紫雲氏は、
低空飛行したのはレーダーによる探知を回避する狙いがあったのだろうと指摘する。

 王議員は今回の機体通過について、海洋武装集団として漁船群を送り込むといった
中国が南シナ海で使っている強引な戦術に関連づけている。

 「この事件を軽く扱うべきではない。
中国は隣国を抑圧するため、グレーゾーンの戦術を使うことに慣れきっている」

 東引島の出身者と結婚して6年前にこの島にやってきたアニータ・ツァイさん(30)は、
台湾軍を信頼しているが、台湾が過剰反応すれば事態がさらにエスカレートしかねないと
心配している。

 「東引島は最前線に位置しているので、精神的には最悪の事態への準備はできている」
と話すツァイさん。「いつ何が起こってもおかしくない」

https://jp.wsj.com/articles/mystery-plane-tests-loophole-in-taiwans-defenses-11644601463