『そこでこんどの陸自では、日本の国が、
 けっして二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。
 その一つは、戦車も装軌車も装輪車も、およそ機甲戦をするためのものは、
 いっさいもたないということです。
 これからさき日本には、10式も90式も74式もないのです。
 これを戦車の放棄といいます。
 「放棄」とは、「すててしまう」ということです。
 しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。
 日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。
 世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。』