改憲論は耳目引く道具か 「詰め放題」憲法審の耐えられない軽さ (朝日新聞 2022年2月23日)

・記者コラム「多事奏論」 編集委員/高橋純子
激安スーパーの「詰め放題」は、ポリ袋を事前にのばしておくのがコツだ。やってみるとわかるが、ニンジンだろうがジャガイモだろうが、
食材ではなく、袋をみちみちにするためのただの物体と化す。
そんなにいる? 使い道あるの?だなんて愚問オブ愚問。必要かどうかの問題ではないのだ。
まだいける、もっといけると詰め込むことが目的であり、喜びなのである。

今月10日に開かれた衆院憲法審査会もまさに、「詰め放題」の様相を呈していた。
憲法改正を唱えてみせること自体が目的化しており、教育無償化だのデータ基本権だの、あれもこれも節操なく詰め込まれていた。
「憲法改正に向けて議論することが国会議員の責務だ」みたいなことが言われていたが、違いますね。国会議員が負っているのは
憲法尊重・擁護義務です。はい。

そもそも政策遂行のテコにするため憲法に何らか書き込もうという類いの主張は、「私は政治家として無能です」と宣言しているに
等しいと私は考える。 時代の変化に応じた構えや緊急事態への備えが必要ならば、とっとと議論して、たったか法律をつくればよい。(以下有料記事)
https://www.asahi.com/articles/ASQ2Q7525Q2PULZU003.html

いやもうこれが天下のアサヒル大新聞様の超エリート記者様の書いた記事だとは信じられませんね。

70年以上も前に作られた法律なら時代の趨勢や世情に合わなくなっている個所が増える一方であるし、それを放置し続けていると
損をするのは他ならない国民の方なのだが。

それに現行憲法を順守尊重する義務はあるにしても、憲法の条文内にはちゃんと改定の規定を定めた手続きも記されているし、
それに従って憲法を改める事自体は何ら国会議員の職務にも反しませんが。

パヨクの大好きなヘイトスピーチ禁止法や同性婚や外国人参政権にしても、それを明確に阻んでいるのが現行憲法の条文なのだから。
その辺を改正憲法に盛り込めば、無理筋な解釈変更なしに憲法の裏付けにより錦の御旗も得られるというのに。