>>745
(続き)
数日後、キーウ郊外の神に見放された湿地帯。ロシア=サンの姿がそこにあった。
「……うぅっ」
あたりに漂う芳しい匂いに、ロシア=サンは意識を取り戻した。
おおブッダよ!なんと無慈悲なことか。寒空の下ロシア=サンは磔台に磔にされていたのだ。

「ドーモ、気が付かれましたか、ロシア=サン」
ロシア=サンの耳に届いてきたのは、あの恐るべきメシマズ・ジツの使い手マスター・ブリテン=サンの声であった。

「ではインタビュー始めることにしましょう」
続けて響いたのはマスター・日本=サンの声。交わしたアイサツの内容から判断するに、おそらくメシマズ・ジツと並び称される邪悪なメシウマ・ジツのタツジンであろう。

マスター・日本=サンはポータブル・タタミから立ち上がると、脇に置かれたセブン・リング、またの名をシチ・リンの側に優雅なヒザダチでにじり寄り、懐からおもむろにウチワ・ファンを取り出してヤキ・アミの上に小さな黒い物体が置かれたシチ・リンを仰ぎ始めた。

(地の文=サン:ぱたぱた ぱたぱた)

ゴウランガ!博識なる読者諸賢なら既にお気付きであろう。これこそが古から伝えられてきた伝説の雅なる拷問ジツ、ウナギ・カバヤキ・トーチャリング!そうでなくとも常人では抗いがたいウナギ・カバヤキ・トーチャリングの威力は、メシマズ・ジツとのコンビネイシヨンによりさらに威力を増す。

仮にカバヤキ・トーチャリングに耐えられる精神力の持ち主がいたとしても、その時に待ち受けるのはマスター・ブリテン=サンのウナゼリー・ジツ!なんと恐るべき二段構えの罠であることか!ワザマエ!
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(最後のオチに続く)