EUがウクライナ、モルドバ、ジョージアの参加を正式に検討
https://www.politico.eu/article/eu-examine-ukraine-moldova-georgia-membership-bid/
複数の外交官によると、EU大使は月曜日の午後に行われた会議で三か国の申請について議論した後、決定を下したという。
この動きは技術的なステップに過ぎないが、それでも重要な象徴的価値を持つものである。
フランスやオランダを含む既存加盟国の拡大に対する警戒感や、ブルガリアやルーマニアのような新規加盟国の汚職撲滅の成果が芳しくないことから、EUは何年も前から拡大への迅速な対応に消極的であった。
ある外交官によると、月曜日の会合でEU大使たちは2つの点で一致したという。ひとつは、EUは正式な評価プロセスを開始すべきであるということ、もうひとつは、EU首脳は今週末の首脳会議でこのテーマを議論すべきであるということだ。
「それ以外の点では、複数の問題が残っている」と外交官は付け加えた。

ウクライナ、グルジア、モルドバは、いわゆる「東方パートナーシップ」構想の下、EUが隣国として分類している6カ国のうちの3カ国である。EUは何年も前から、これらの国々が徐々に民主化や法整備を進め、EUに近づいていくことに重点を置いてきた。
しかし、現在ウクライナで戦争が起きているため、「一夜にして、EUは漸進的改革に焦点を当てた近隣政策を、これらの国々の国家としての存続に関わる政策に変えなければならない」と、カーネギー欧州シンクタンクのシニアフェロー、トーマス・デワル氏は書いている。
外交官の中には、ウクライナ、ジョージア、モルドバがこれまで苦労してきた改革を突然実現できるとは考えにくいという人もいる。また、そこまで共通点のない3カ国を一緒くたにするのはおかしいと見る人もいた。
通常ならEU加盟にはまだ遠い状態だろうが、ウクライナはロシアの侵攻により、現在、はるかに異なる状況にある。
また外交官は、EU加盟には通常何年もかかるが、EUはウクライナやその他の地域に財政援助や人道支援を行い、今では少なくともキエフの場合は武器さえも提供している、と強調した。
さらに、複数の外交官は、今週のEU首脳会議に先立ち、欧州委員会がウクライナ、グルジア、モルドバに対して何らかのパートナーシップ協定を提案することを期待していると述べた。