>>55
まず、ロシアびいきが高評価をつけていたロシア軍が採用した大隊戦術群(BTG)に問題があったから。
師団制や旅団制と比較して、兵站や整備など後方部門をBTGはほとんどもたない。
ソ連崩壊後のロシアの戦争は、そんな後方部門が手薄でもやれるテロとの戦いや治安維持がメインだった。
しかしウクライナとの戦いはそれとは根本的にちがったのだ。人口4000万人だし、面積は欧州で3番目。

一時的に手加減の適当な作戦を立てるのは作戦立案参謀の個人の能力不足かもしれないが、
対ウクライナ戦のどれもこれもがおかしいのは個人の問題でなく組織に問題があったせいだろ。
つまり、いまのロシア陸軍は「おかしな作戦だけ」しかできないのだ。すごく深刻な組織の腐敗。

ついでにいうと、いまのロシア軍は数が少ない。総兵員数は旧ソ連軍の約5分の1まで減ってしまったし、
海軍や核戦力に人数をとられ、コーカサスや中央アジア、中ロ国境沿いのシベリアにも兵員をひきさかれ、
ウクライナ戦線に投入できた兵員の数がそもそも少ない。
乏しい軍需物資や見劣りする軍事技術をマンパワーでおぎなうのが伝統的なロシア陸軍の戦法なのに、
たった20万人弱でウクライナ全土を征服できると考えた人たちが愚かだったのよ。