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◆予備兵まで前線に 兵員の補充を進めるロシア

ロシアが動員令を発令しない場合、海外にある基地の要員を呼び戻しても、せいぜい3〜4万人だ。最終的には総動員令を出すか、停戦協議に応じるしかない。
ロシアはアルメニアの第102基地からロシア兵を転戦させる計画を立てている。南オセチヤやアブハジアではロシア兵の招集だけでなく、現地の志願兵募集を行った。アブハジアで志願した兵士もウクライナで死んだ。タジキスタンからもロシア兵を投入した。旧ソ連内の基地からの増派は部分的にすでに行っている。しかし3〜4万人が限度だ。3〜4万人の追加と言っても、ロシア国内の基地でも人員は必要で、全部をウクライナの前線に振り分けられるわけではない。
シリアからの傭兵についていろいろ言われているが、彼らは戦車などの正規軍に組み込まれて戦うことは不得意で、ゲリラ戦用だろう。

ロシアでは軍学校の学生もすでに前線に送り出されている。その部隊がウクライナで殲滅されたようだ。そんな予備兵まですでに前線に駆り出されているのだ。
 軍学校の学生でも2、3年生なら十分戦える。招集兵よりましだ。他の国では招集兵は戦車やミサイルシステムなどの高度な技能、知識が必要なところには配置されないが、ロシアでは志願兵の数は実はあまり多くないのだ。いまや大部分が招集兵だ。志願兵の割合は50%を切るだろう。公表より少ないはずだ。
 兵員数からすれば、今のロシア軍はもうアップアップだ。ウクライナ軍の出方にもよるが、遅かれ早かれロシア軍は負ける。ウクライナ軍は装備も兵器も弾薬も豊富だ。ウクライナ軍の志願兵はよく訓練されている。この8年でドンバスなど紛争地帯をローテーションで回り戦闘経験も積んでいる。戦闘経験を積んだ兵士は貴重だ。