「戦争は非常に“さびしい”ですね」ロシア総領事がもらした精一杯の言葉
3/31(木) 8:52配信
46
コメント46件
この記事についてシェア
週刊SPA!

ロシア政府の見解を語るアレクサンダー総領事。背後にマトリョーシカとロシア国旗、日本人形

―[取材は愛]―

⇒【写真】在大阪ロシア総領事に申し入れ書を手渡す木村真豊中市議

大阪のロシア総領事館に、地元有志が申し入れ
「戦争はさびしい」

 在大阪ロシア連邦総領事、テルスキフ・アレクサンダーさんがもらした一言だ。「悲しい」とか「いけない」ではなく、「さびしい」。今、ロシアの外交官として言える精一杯の表現なのだろう。

 ロシアの総領事館が大阪のどこにあるか、ご存じだろうか? アメリカ、中国、韓国はすべて大阪市に領事館を置いている。だからロシアも大阪市内だろうと私は思っていたが、違った。大阪府北部の豊中市にあるのだ。

 閑静な住宅街のど真ん中に、高い塀で囲われた建物がある。その前を24時間警察官が警備している。これがロシアの総領事館だ。以前は大阪市内にあったが、広い敷地を求めて移転したという。

「せっかく地元に領事館があるのだから」と、豊中市内の有志が「とよなか日ロ交流協会」の設立準備を進めている。事務局長を務めるのは豊中市議会議員の木村真さん。

 この名前、森友事件に詳しい方はピンとくるかもしれない。森友学園に売却された豊中市内の国有地だけ、財務省が金額を公表しないのはおかしいと、2017(平成29)年2月8日に裁判を起こしたのが木村市議。これが森友事件の発火点となった。でも、今この話には関係ない。

 木村市議は大阪外国語大学(現在は大阪大学に統合)のロシア語学科を夜間コースで卒業した。ロシアに留学したこともある。地元で日ロ交流協会を立ち上げようとした矢先に、今回のウクライナ侵攻が始まった。