すぐ使える旧ソ連式装備をウクライナに チェコが戦車を提供した背景 (朝日 4/9)

チェコがウクライナに、旧ソ連製の戦車を提供したと地元テレビ局などが報じました。
ロシアによる侵攻開始以来、国外からの戦車の提供は初めてとみられます。
チェコの動きについてプラハ在住で、カレル大の細田尚志講師(安全保障学)に聞きました。

 ――この動きを、現地ではどう伝えていますか。

チェコ国内の報道では、中南部イフラバ市の駅で貨車に積まれたT72戦車5両と、BMP1歩兵戦闘車5両が目撃されています。
戦車は外見上、きれいに整備されていましたが、増加装甲もなく、近代化改修前のものだと思います。
チェコ国内では、戦車供与に反発する声は聞かれません。

T72戦車はチェコスロバキア解体後、不要になり、戦略予備物資として保管されていました。
BMP1歩兵戦闘車はチェコスロバキア時代に旧東ドイツに輸出されました。
チェコの武器商社がドイツ統一後に払い下げられた歩兵戦闘車を転売目的で買い取って保管していたようです。

ロシアの反発を可能な限り回避するため、商社がウクライナ向けの輸出を申請して、チェコ政府が承認したという体裁を
取っている可能性もあります。(後略)
https://www.asahi.com/articles/ASQ4772CLQ47UHBI036.html

チェコが供与したT-72は状態の極めて良好な予備保管品。
同じくBMP-1は冷戦期に旧東ドイツに輸出したものの、東ドイツ消滅により不要となり変装された物を、転売商品として
かなりの期間保管し続けていたようです。