https://twitter.com/GdPanzergraf/status/1513037846352855044
戦争研究所(ISW) ロシア攻勢戦役評価 1630 ET 09.04.2022 (0530 JST 10.04.2022)

今回の報告では、西側当局のロシア戦力評価とISWのそれに相違があることに関して、
詳しく説明している。西側の公式発表のほうがISW評価よりもロシア戦力を大きく見積もっているように見えるのだが、
主にその点に関して説明している。

SWの露戦力評価査定(大意)

ISWでは、今後数カ月、ロシア軍はドンバスで作戦行動を行うために必要な、大規模かつ戦闘能力を持った機械化部隊の確保に苦労するものと考える。
米国防総省は8日、ロシア軍は投入戦力のうち15〜20%の戦力を喪失したと発表したが、これは(意図的ではなくても)誤解を招きやすい。なぜなら、
戦力は人員数といった有形な要素のみでは測れないからだ。

また、米国防総省の表現では、投入戦力中80〜85%をロシアは持つことになるが、これはロシア軍戦力の過大評価につながる。この表現では、
「露軍部隊の80〜85%が無傷」と「各部隊がそれぞれ15〜25%喪失」の2つの解釈が可能になるが、
前者の解釈の場合、ロシアは強力な戦力をまだ保有していることになる。だが、現実はロシアに厳しいものと思われる。

キーウ撤退ロシアBTG(大隊戦術群)は、その部隊数や兵員数から推測するよりも少ない戦力しか保有できていない。8日、米国防総省は、ごくわずかな兵員と車両しか持っていないBTGや30%近い損失を被ったBTGの存在を指摘している。
そのような部隊は(兵や装備が残っていても)戦力としてはゼロに近い。

ロシア軍は戦力回復に努める必要があるが、それを完了するには数カ月は必要である。
消耗した部隊に補充人員と装備を入れただけで、戦力は回復しない。
一つの部隊としてまとまった行動を取れるようにするためには時間がかかる。また、
既に戦闘参加した兵員の士気の回復にも時間を要する。

ゆえに今後数週間内にドンバスに投入されるキーウ撤退部隊は、戦力を完全に回復できていないだろう。
最もよい場合でも、新兵か他の消耗部隊から引き抜いた兵員で補充されただけであって、
有効な戦力にはなり得ない。

また、ロシアは、今後ウクライナで使える完全戦力の部隊をまったく保有していないといっても過言でない。
今回の戦争で、完全な旅団/連隊で参戦している部隊はいない。
ロシア軍は、多くの旅団/連隊からそれぞれ大隊を引き抜き[注:BTGのこと。各旅団/連隊から通常2個編成可能]
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