米国防総省の戦況分析
【東部情勢】
・マリウポリは陥落せず。ロシア軍は市内に入り、抵抗するウクライナ軍は孤立。ミサイル攻撃、空爆、砲撃の標的に
・ウクライナはマリウポリ近辺へのロシア軍上陸を警戒しているが、否定する材料はない
・ドネツク州Popasnaで最も激しい砲撃や空爆が起きている

【東部の展望】
・ロシア軍がマリウポリ攻略を終えてドンバスに向かうか、同時並行で攻撃を始めるか不明
・イジュームから、スラビャンスクやPopasnaに南下し、ドンバス北部のウクライナ軍を孤立させる狙い
・ドンバスでは8年前から戦闘中で、ウクライナ軍の激しい反撃も想定

【東部へのロシア軍増強】
・ロシア軍は北部(キーウなど)での反省を踏まえ、供給態勢を築いている
・ウクライナ国内に投入された戦力は76BTG。先週末から11BTG増加
・ほかにウクライナ国境の北で22BTGが再補給中
・マリウポリを攻略すれば、12BTG近くをほかの戦線に回せる

【ほかの地域情勢】
・攻撃はドンバスとマリウポリにほぼすべて集中している
・キーウとリビウへのミサイル攻撃は例外的
・イジューム南部でも戦闘が継続
・ハルキウではロシア軍による封鎖、攻撃が続く
・ミコライウは沈静化していたが、再び砲撃や空爆が始まった

【巡洋艦モスクワ】
・モスクワが炎上する映像がSNS上に出ている。真偽不明だが、損傷状況は我々の分析と一致する
・生存者はいた模様。乗組員が乗った救命ボートを海上を確認。ただ犠牲者も出ていると推定
・モスクワが沈没した際に核兵器を積んでたことを示す情報はない

【軍事支援】
・先週発表の8億ドルの軍事支援のうち、輸送機4機分が現地に到着
・榴弾砲の使い方を、ウクライナ兵に米軍が訓練する。ウクライナ国外で数日以内に開始。少数を訓練し、国内に伝達させる
・欧米の兵器の輸送機をロシア軍が撃墜したとの発表を裏付ける情報はない