パレードまでに戦果をあげようと、準備不足のまま攻勢に出ている模様

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戦争研究所(ISW) ロシア攻勢戦役評価 1730 ET 19.04.2022 / 0630 JST 20.04.2022

戦況図

全体
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ドンバス
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ヘルソン
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マリウポリ
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ロシア侵攻第2フェイズについて(大意)
4月19日、イジューム周辺からムィコラーイウにかけてロシア軍は大規模な砲撃・空襲を実施したが、
地上部隊の前進は限られたものだった。また、攻勢の発動と並行して兵員と装備の補充、指揮統制と兵站の再建も行っており、
準備不足のまま大規模攻勢を開始したものと考えられる。

これは、プーチン大統領が、5月9日の戦勝記念日に戦果達成を宣言できるように軍を急かした可能性を推測させる。
さて、ロシア軍の作戦だが、イジュームから南へ、ドンバス市から北へと進撃し、かつポパスナとセベロドネツク北から西方へ圧力をかけ、
同地域のウクライナ軍を大包囲することを企図しているように見える。
この規模の包囲の場合、成功しても包囲網内のウクライナ軍の掃討にはかなり時間がかかるし
、ウクライナ軍が包囲を突破する可能性も存在する。

また、ロシア軍が同時並行的に小さな包囲網を複数形成する動きを取る可能性もある。
しかし、今までの戦闘で示されたロシア軍の作戦遂行能力を考えると、このような作戦はロシア軍の手に余るものと思われる。

要点
@ ウクライナ東部でロシア攻勢の次期フェイズが始まった模様である。
それに伴い、数カ所での小規模地上侵攻とそれを支える砲撃と空襲が広く行われた。

A ロシア当局とメディアが数日以内にマリウポリ戦勝利宣言を行う準備を整えている可能性が大きい。
なお、勝利宣言はアゾフスタリ工場のウクライナ守備隊が完全に屈服する前に、おそらくは行うつもりであろう。

B ロシア軍は、イジュームからドネツク市の範囲に存在するウクライナ軍を、単一の大包囲網で囲む意図を持っているのかもしれないし、
左記地域内でそれぞれ連携した複数の小包囲網を形成する意図で動くのかもしれない。
いずれにせよ、ロシア軍の機動意図を評価・判断するには早すぎる。

C ロシアの軍事行動は急かされ続けている。それはまるで、プーチン大統領が作戦成功日をあらかじめ恣意的に決めたかのようである。
プーチンは、5月9日の戦勝記念日に、ロシアの成功と作戦の完了の宣言を行うと既に決めてしまった可能性がある。
ロシア軍を急かし続けることで、軍事作戦の成功が台無しとなるかもしれない。
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