戦争研究所(ISW) ロシア攻勢戦役評価 1730 ET 22.04.2022 / 0630 JST 23.04.2022
https://twitter.com/GdPanzergraf/status/1517735885948604418

@ 中央軍管区副司令官のブリーフィングは、この戦争の現段階におけるロシアの現在の作戦目標を再度語ったものである。
それは、ドネツク・ルハンシク両州全土確保であり、南部でのウクライナ軍反撃からロシア軍拠点を守ることである。

A ウクライナでの失敗を理由にロシア将官の解任が続いているが、
それはロシア軍の指揮統制能力をさらに低下させる結果に終わることになるだろう。

B マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に立てこもる守備隊と民間人を、ロシア軍は兵糧攻めにしようとしている。
また、ロシアは閉じ込められた民間人を逃すつもりはない様子である。

C ロシア軍はイジューム南方のウクライナ陣地に局地的な攻撃と偵察を行ったが、まったく前進できなかった。

D ウクライナ東部において、ロシア軍はウクライナ軍前線に日々攻撃を行っているが、重要な成果をあげられていない。

E クレムリンはザポリージャ・ヘルソン両州で傀儡共和国の立ちあげ準備を進めている。
その目的は、これら地域の支配を固め、ウクライナ人の人的資源を徴用することにある。

中央軍管区副司令官の発言(大意)
ミネカエフ副司令官の“モルドバ方面侵攻”発言は、現時点の作戦が終了したのちの“将来の”作戦について語ったもので
、現時点でムィコラーイウからオデーサへの攻勢を実施するということではない。
また、現在のロシア軍にそのような作戦を行う能力はないだろう。

ロシア将官の解任
黒海艦隊司令官が逮捕され、同艦隊参謀長は取り調べ中。また、
第6軍司令官・第1親衛戦車軍司令官と副司令官・第22軍団長が指揮能力を問われて解任された。
後任者はより経験の乏しい人物になるだろうし、非合理的な目標の達成という強いストレスに晒されることになるだろう。

マリウポリ(大意)
ソーシャル・メディアでマリウポリを離脱するロシア軍の映像が流れているが、ISWは離脱時期及び今後の行き先に関して確認が取れていない。

ドネツク・ルハンシク(大意)
22日、ロシア軍は、Lozova占領を含むスロビャンシク周辺でのわずかな成果を達成した。
また、ロシア軍は局地的な攻撃を行い続ける一方で、大規模攻勢準備の休止を取る代わりに追加の増援部隊を呼び寄せている。

ハルキウ〜イジューム(大意)
ハルキウの部分的封鎖を続けているロシア軍は7個BTG(大隊戦術群)。
ただ、各BTGはひどく損耗している模様。また、ウクライナ軍のハルキウ北方での反撃は、それが確かなら
、ロシアにとってベルゴロドへの脅威になるだろう。ロシア軍のイジュームからの前進は停滞。

南部(大意)
ウクライナ参謀本部によると、ザポリージャ州に第19自動車化狙撃師団所属部隊が展開した。
おそらくは東部のウクライナ軍の包囲を目的とした北へ向けての攻勢作戦の支援だと考えられるが、
意味のある進撃はできない可能性は極めて大きい。
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