戦争研究所(ISW) ロシア攻勢戦役評価 1730 ET 22.04.2022 / 0630 JST 23.04.2022


@ 中央軍管区副司令官のブリーフィングは、この戦争の現段階におけるロシアの現在の作戦目標を再度語ったものである。
それは、ドネツク・ルハンシク両州全土確保であり、南部でのウクライナ軍反撃からロシア軍拠点を守ることである。

A ウクライナでの失敗を理由にロシア将官の解任が続いているが、
それはロシア軍の指揮統制能力をさらに低下させる結果に終わることになるだろう。

B マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に立てこもる守備隊と民間人を、ロシア軍は兵糧攻めにしようとしている。
また、ロシアは閉じ込められた民間人を逃すつもりはない様子である。

C ロシア軍はイジューム南方のウクライナ陣地に局地的な攻撃と偵察を行ったが、まったく前進できなかった。

D ウクライナ東部において、ロシア軍はウクライナ軍前線に日々攻撃を行っているが、重要な成果をあげられていない。

E クレムリンはザポリージャ・ヘルソン両州で傀儡共和国の立ちあげ準備を進めている。
その目的は、これら地域の支配を固め、ウクライナ人の人的資源を徴用することにある。

中央軍管区副司令官の発言(大意)
ミネカエフ副司令官の“モルドバ方面侵攻”発言は、現時点の作戦が終了したのちの“将来の”作戦について語ったもので
、現時点でムィコラーイウからオデーサへの攻勢を実施するということではない。
また、現在のロシア軍にそのような作戦を行う能力はないだろう。
(続く)