>>596
アラブの春以降はムスリム人口の多さも話題に挙がっただろうけれど、冷戦終結以降のEU人口の拡大速度を考えると人口だけが原因だとは思わない
ポーランド(2004)とルーマニア(2007)の加盟当時の人口を足しただけで6000万人近くはいて、他の加盟国を合わせるとトルコの人口約7000万人(2007)を超えることになる
2004年、2007年の加盟国はあからさまに冷戦の戦後処理としてEU加盟が進められた結果だろうけれど、キプロスも2004年加盟
ECはユーゴ紛争でドイツに引っ張られてクロアチアを含む独立側の肩を持ったので、同化政策には厳しい態度になったが、キプロスに関してはトルコ軍が出張ってきたので、人口多勢側で武力が足りないギリシャ系の味方をし続けてる
トルコからすれば、NATOに加盟していながら軍事力を振るったせいでキプロスの件を抱え込み、一方で旧ユーゴの分離独立運動の結果としてコソボでNATO名義の空爆が行われ、他方でクルド人の件を一部のEU加盟国に批判されるという三重の矛盾になってるわけで
この状態でトルコがEUに加盟して国境検問を撤廃したら、トルコの隣国の政治情勢がそのままEUに影響するので、加盟するだけでトルコのEUでの発言力が膨張し、
しかもシリアやイランがEUの隣国として付き合いやすい国になるまで、膨大な行政コストを加盟国が払い続けることになる
図らずもシリアの紛争はそれを顕在化させてブレグジットに至ったので、EU側が多民族化のコストを払いきれなくなった先例ができたのに、ウクライナの件で見かけ上は加盟拡大を止められなくなってる
これを「トルコにムスリム人口が多いから」に帰結させるのは違うでしょう、どちらかと言えば「トルコの近所に政治情勢の不安定な国が多すぎる」から加盟できてないの