「中国の夢」は、アメリカに代わって世界覇権を握ることだから、長期的な視野に立てば、ロシアとの関係を
強化していくだろう。
 中国はロシアのエネルギー資源と食糧を必要とし、ロシアは、中国が持つ技術と資本を必要としている。
この補完関係のため、中ロ間の貿易は、2001年の107億ドルから、2021年には約1400億ドルに拡大した。
なんと、20年間で10倍以上になっている。 ウクライナ戦争が長引けば、この貿易額がさらに拡大していくのは間違いない。
かつての冷戦と違うのは、中国の力がありにも大きいということにある。
いまや中国は世界第2位の経済大国になり、軍事力も世界第2位である。つまり、「中ロ連合」は、けっして侮れない。
さらに、今回の経済制裁に参加していないインドやブラジルなどの大国、中東諸国、アジア諸国が加わっていくと、
起こるのは、アメリカの世界覇権が失われていくということだ。
アメリカは単なる西側の盟主に転落し、ドルのパワーも衰えていく。