対独戦勝記念日が試金石に いら立つプーチン氏、幹部粛清も?
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce2ad94137e454222fea1862ff90db8b4fb3adbf
ロシアの情報機関関係者が発信する非公式内部情報は、プーチン大統領が開戦以来の苦戦にいら立ち、
5月7日までのドンバス地方完全掌握を軍に厳命したと伝えた。

ロシアのインスタント・メッセージ・アプリ、「テレグラム」に、「SVR(対外情報庁)将軍」という正体不明の投稿者が寄稿、クレムリンの内部告発をしている。

それによると、4月22日にオンラインで行われた安全保障会議で、プーチン大統領はウクライナ東部のドネツク、ルガンスク両州の完全掌握を改めて指示。
ゲラシモフ参謀総長は命令履行を約束し、数カ月後にウクライナ南部とモルドバ全体を支配下に置く構想を示したという。

 ゲラシモフ氏は「モルドバはウクライナのような抵抗はできない。いいボーナスになる」と述べたという。
同氏はさらに、「時間はかかるが、ウクライナ南部のニコラエフ州やオデッサ州の占領でも大きな成果が得られよう」と語ったとされる。

しかし、4月26日の投稿によれば、安保会議の専門家グループは、戦力バランスやロシア軍の装備から見て、2州掌握という目標達成は疑問であり、
ロシア軍に多大な死傷者が出る可能性があるとする戦況分析報告を作成した。

ロシアの苦戦は、黒海艦隊旗艦「モスクワ」の沈没でも示された。4月21日の投稿によれば、プーチン大統領は沈没を知ると、
「側近らがこれまで見たこともないような怒り」を爆発させ、公邸の家具やテーブルを壊したとされる。

4月22日の投稿は、前日公開された大統領と国防相の対面会談を分析し、「主治医はプーチンにパーキンソン病の
症状を抑える薬を新薬に代えるよう説得したが、大統領はこれを拒否し、震えを隠すため、テーブルの端を握りしめた」としている。

 ショイグ国防相が私服だったことについて、投稿は、「大統領は特殊作戦の苦戦に強い不満を抱いており、
国防相を作戦失敗の主犯の一人と考え、軍服を着せなかった」としている。

 投稿によれば、プーチン氏は作戦の終了後、国防相だけでなく、ラブロフ外相、ボルトニコフ連邦保安庁(FSB)長官、
コロコルツェフ内相らを更迭させる方針という。短期決戦失敗で、軍や情報機関幹部らの大量異動も計画しているらしい。