「ひと昔前であれば、軍需アプリケーションの半導体製品は“ミリタリースペック”というのがあり、一般市場に出回る半導体製品よりもはるかに厳しい品質を求められた。
そうした理由から、軍需用の半導体の製造プロセスは民生品の2世代前の“枯れた”技術が使われているのが通常であった。
しかし今日では民生品の技術発展が著しく、最先端プロセスにより生産される製品の品質が飛躍的に向上したので、民生/軍需を兼用するいわゆる“デュアルユース”がトレンドとなっている。
しかし、最先端チップのAMDやIntelなどのブランドはもちろんのこと、ロシア国内で設計したファブレス企業のチップでもTSMCやSamsungなどの大手ファウンドリ企業抜きには可能とならない。
唯一可能であろうと思われるのが中国製であるが、中国自体が最先端チップの製造には大きな問題に直面している。」

ファブレス企業ってのは企画設計をやるが自社工場を持たない物で、例えばスポーツ自転車のブランドが、一部大手を除き台湾や中国等の工場にフレーム製造を委託するのもそれ
同じようにロシア国内で半導体の設計はできても、安価で高品質な製品を作れる工場が無く、制裁で輸入困難となり大慌てで国内製造を試みている最中なのだが……