小泉悠 戦争のできない21世紀にロシアが始めた「古い」戦争
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/040100018/051000011/
もっとも、クラウゼヴィッツは、戦争には2種類あると言っています。つまり、敵の完全打倒を目指す戦争と、
最初から限定的な目的だけを追求しようとする戦争です。
今回、プーチン大統領はこの戦争をかたくなに「特別軍事作戦」と呼んでおり、
前者のような激しい大戦争を行うつもりはなかったのかもしれません。

 ところが、限定戦争のつもりで始めてみたら、ウクライナは全面戦争で応えてきた。
言い換えると、プーチンは国民と世論をごまかしながら戦争するしかないのに対して、
ウクライナは国民の団結によって強さを発揮できた。今回、我々はその差を目の当たりにしているのだと思います。