ロシア・ウクライナ戦争 100日目”(The Russia-Ukraine War 100 days in, by Micheal Kofman | Riddle | 03.06.2022)
https://twitter.com/GdPanzergraf/status/1534203344897511426
CNAのマイケル・コフマン氏がウクライナ戦争の現状と今後に関する記事をRiddleに寄稿しています。

記事要旨
ウクライナの体制変更というロシアの自己過信的目標は失敗し、ドンバス戦に移行した。
ロシアは当初目標は諦めたようだが、領土支配をめぐる戦いは互いに大きな損失を被りながら続いている。
ドンバスでは漸進的だがロシアは戦果をあげており、そこに今後の戦争の行方をみる要素がある。

ロシアの作戦コンセプトがドンバス全域でのウクライナ軍包囲を狙うものであったとは思えない。なぜなら、
ロシアはイジュームを手に入れるのが遅すぎたため、その間にウクライナ側は防御拠点を強化してしまったからだ。

結果として、ロシアの作戦は、イジュームからのスロビャンスク・クラマトルスク攻略と、東部でのセベロドネツク包囲という
二本立て作戦となった。前者の目的は、部分的な包囲網を形成することとセベロドネツクへの
補給線遮断にある。そして、セベロドネツク包囲と並行することで、スロビャンスク地域とセベロドネツク地域を分断することを
意図していた。だが、イジューム方面の戦力は弱く、セベロドネツク包囲に集中することになった。

ドネツク州南部からのロシア軍の北進はうまくいかず、ウクライナはハルキウで反撃に出て、イジュームのロシア軍に
圧力をかけた。しかし、その反撃も息切れしてしまい、イジュームへのロシア補給線を脅かすには至らなかった。

一方、セベロドネツク南方のポパスナ方面で、ロシア軍は突破に成功した。これによりセベロドネツク方面のウクライナ軍は
背後を断たれる脅威に晒されることになった。ウクライナはこの地域に増援を投入し、バフムートとドネツ川南岸で第2防衛線を築こうとしている。

結果的にロシア軍の突破は、モメンタムの増大につながらなかったかもしれない。それは予備兵員が足りないからだ。
ロシアはこの数カ月、予備兵員集めに奔走してきた。当座しのぎの手段で何とか戦争を継続させているが、根本的な解決にはなっていない。
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