<ガソリン代の高騰とインフレに財布を直撃されているアメリカの消費者は、生活のために身の回りの品を質入れしはじめた>

ガソリン価格の高騰で困ったアメリカの消費者が、切羽詰まって質店に駆け込む例が増えている。

テキサス州ラボックにある質店ポーン・テキサスのオーナー、エイルセル・ガルシアは、地元のテレビ局フォックス34ニュースの取材に対して、
地元の住民がガソリン代を賄うために持ち物を質に入れるケースが増えていると話した。質草は銃器、工具、コンピューター、電話、ゲーム機など。
さらには宝石や相続した家宝のように大切な品物もあるという。

「金策のため身の回りのものを質入れにやってくるお客さんの力になるのが私たちの仕事だ」と、ガルシアは説明した。
「出勤するためのガソリンもないという人もいる。母親やご先祖の形見の品や、ときには結婚指輪さえ質入れしている」

テキサス州選出のテッド・クルーズ上院議員(共和党)は、6月18日にフォックス 34の報道についてコメントし、
ツイッターでジョー・バイデン大統領の経済政策を攻撃した。「アメリカ人はガソリンを買うために身の回りのものを質に入れている。
バイデンが『われわれは人々の生活を変えている』と言ったのはこのことなのか?」

必需品を買うために

燃料価格調査会社ガスバディによると、ラボック市のガソリン価格は現在、平均で1ガロン(約3.8リットル)=4.50ドル前後で推移している。
アメリカ自動車協会(AAA)によると、テキサス州全体の平均価格は現在4.66ドルで、アメリカ全体でみると安い方だ。
全米平均は11日に史上初めて5ドルの大台を超え、現在は4.98ドル前後となっている。

通勤用のガソリンのために質入れに迫られたという住民が多いが、フォックス34によると、他には緊急事態で家族のもとへ駆けつけるために、
イヤホンを質入れしなければならなかった利用者もいた。「もう暗いし、おばあちゃんに会いに帰らなきゃ。おばあちゃんはたぶん、助からない」
と、この利用者は説明した。「数日前から入院しているの」

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